無くならない盗聴問題

人の会話を聞いて楽しいかどうか

噂、与太、デマ云々、言い方は色々ありますが事実かどうかはっきりしていない話を好きな人、というのは多いだろう。そうでなくても他人の話に聞き耳を立てて、背景の裏付けを行わないで吹聴したりする人は実際いるものだ。当然だが筆者にもそういう経験がある、この場合の経験は被害という意味でだ。何が行われたかといえば、自身の情報を人伝いで話が広まり、学生時代はひどい嫌がらせを受けたこともある。あるいは名前が一人歩きをして、個人的に見たことも聞いたこともない同学年の生徒からフレンドリーに話しかけられたりと、色々と面倒な事に苛まれたものだ。

そのせいか、筆者は他人の話ほど興味を持てないものはない。例えば友人同士でつるんでいるときでも、すぐ隣で自身が加わっていない会話は耳に入らないようにしている。そういうケースでは本当に聞いていない場合の方が多いと思う、だが筆者はある友人にそのことを咎められた。その時も台詞も、聞いていないなんて友達として失礼じゃないか、みたいな物言いだった。それはそれでどうなのかと思ったが、あえて突っ込まなかった。人には色々な考えがある、その場ではそう締めくくったものです。

ですが中には人に話を聞かれたくないケースもある、ナイショ話、他の人に知られてはいけない相談事を特定の人間にしか話さない、といったものだ。本来なら内輪の中でとどめておくべきものだが、話すだけで落ち着くのも事実、ですが人に話をすればそれだけ情報漏えいがあるだろうと言う点も覚悟しなければならない。意図して口を滑らせたわけではないという人なら良いが、悪意を持って話を言いふらす不届き者もいる。そういう人間に出くわしたものだが、二度と信じることもなく、友人として見ることはなかったと付け加えておく。

聞かせたくない話ほど、誰かが聞いていないところで話すもの。ですがそうした会話を知りたいとして悪質な手段を取る人間が世間にはいます。『盗聴』、さらには話をしている姿を証拠として収めるために『盗撮』といった手段を用いることすらあるほどだ。どちらの行為も、立派な犯罪行為だ。

無くならない盗聴問題

ここでは主に盗聴を取り上げていくが、そもそも盗聴すること自体は『犯罪ではない』と断言する人もいます。それも一理あります、日本の法律では盗聴器そのものを販売・購入したり、盗聴波を傍受したりする分には適用する法律はありません。つまり違法ではないと言いたいところだが、そんなことはない。もしこれで合法だなどと判断されようものなら、秘密も何もか無くなってしまう。

現在のところ、日本の法律で『盗聴=違法行為』と認定するための手段として、盗聴器を設置するためにどのような行為に及んでいるか、また取得した情報をどのように活用しているかが判断基準となる。今までに摘発された件などをまとめてみると、このようになる。

  • 盗聴器の設置のため家屋に無断侵入=住居侵入罪
  • プレゼントの中に盗聴器を仕込む=電波法違反
  • 通話内容の傍受・公開=有線電気通信法・電気通信事業法違反

上記のようなケースに当てはめられて、日本では罰せられるようになっています。

一層のこと盗聴器そのものを禁止すれば良いのではないかとも、極論でいえばそう考えたほうが手っ取り早い。だが現状、盗聴とは違うが合法的に捜査の一環で通話内容を傍受する手段は警察機関で実際に行われ続けている捜査手段だ。

盗聴すること、販売や購入なども違法とするなら公の機関であっても使用は許されなくなってしまいます。そうあるべきところですが、それだと困るという機関が存在しているというのも釈然としない。この辺の折り合いが中々難しそうだ。

漏洩した時点で罪となる

ただ言ってしまえば『私的に情報を得るためだけに使用しているだけなら、誰でも盗聴はしても良い』と、そういうことにもなる。この点を言及していくと、色々とアレな問題が出てきて良いのかよと突っ込みたくなることもある。有り体に言えば現在最新作の映画が公開されて大ヒットしている名探偵コナンでいうところの、江戸川コナンなんかは盗聴やら何やらを問答無用で行っている。それも『事件解決の捜査手段』としているが、冷静に分析すると彼のやっていることは最終的に事件解決へと導いて入るものの、人としてどうなんだろうと思われても仕方がない。けれどそのことを誰も問いたださないのは、要するにアレなんでしょう。

私的に盗聴し放題というのも聞いていて面白い話ではない、男女どちらにしてもだ。自分の聞かれたくない話、それこそ部屋で話す独り言なども赤の他人に筒抜けだ、なんて考えたくもない話です。しかしそうした被害にあっている人も現実に多い。わかり易い例で言えば芸能人だ。

芸能人の場合

盗聴被害として芸能人は例という例が多すぎる。特にアイドルとして名指しされる男性・女性たちはもう月並と言わんばかりに被害を受け続けている。それはそれでどうなんだろうかと言いたくなるが、ほとんど公的な彼らの立場を考えると、特殊な事例ともいえます。プライバシーを尊重すべきだと訴えていますが、一般人と異なり顔がメディアを通じて全国各地に広まっている時点で、彼らがプライバシーと言っても説得力が感じられない。

守られるべき点であることには変わりありません、ですが一般人が呈する盗聴問題とアイドルなどの芸能人が受ける被害の深刻さという点では差が出来てしまうところだ。

漏らさなければ良いのか

では盗聴で聞いた話を漏らさなければ良いのかといえば、それも何か違うだろう。そもそも個人情報とも言える、他人が踏み込むべきではない部分へ土足へ進入するように、何を話しているのかと聞き耳を立てている事自体、遺憾だ。自信満々に『盗聴しているんだ!』などと高らかに宣言する人もいない、出来るわけがない。社会的に恥ずべき行為だと公的に認められていることを進んでやる、そういう人の考えは理解に苦しむばかりだ。

現在までも盗聴をしても漏らしたり、脅迫などの材料として利用される事があれば法律違反として裁きを下せます。ただそれが出来ないとなると立件なども難しくなるため、まだまだ穴が多いと言わざるをえない。

盗聴でよくある話題

盗聴問題で頻繁に聞こえてくる被害の声で特に多いのは、恋愛絡みだ。好意を持っている男性、あるいは女性の全てを知りたいからと盗聴器を仕掛けて普段何をしているのか、知りたくなるというのが原動力とのこと。筆者にすれば理解の範疇を超えた宇宙の真理のようにすら見えてきてしまう。相手が話をしていない話題をこちらがいきなり振ってくることほど、怖いと思うことはない。それこそ友人だと思っていた人間が、面白おかしく秘密をバラしていた時ほどショックなものはない。

話を漏らさなければ何を聴いてもいいと言うわけではない、盗聴問題については今後も議論を重ねて改善していくことを期待したいところだ。だがそんな願いを持つことも出来ないのかもしれません、何故なら今なら老若男女問わずで、誰もがスマホ1台あれば手軽に盗聴が出来てしまう、そんな時代である。

盗聴・盗撮もスマホで手軽に出来てしまう時代